タブレットPC(T90Chi)でLinuxMintとAndroid-x86をデュアルブートにしてみる

2023年2月7日

タブレットPCにLinux Mintを入れてみました。今回は、さらにAndroid-x86を入れてデュアルブート(マルチブート)に挑戦しようと思います。

なので今回はLinux Mintがすでにインストールされていることを前提にしています。

Linux Mintをインストールした時の記事は以下です。

タブレットPC(T90Chi)にLinux Mintを入れてみる
タブレットPC(T90Chi)にLinux Mintを入れてみる
以前、T90ChiにXubuntuを入れる記事を書きました。 人気のLinux Mintを使ってみたいっていう…
https://nomux2.net/t09chi-linux-mint/

Android-x86単体で入れたときにWifiもタッチパネルもBluetoothも使えた(Dockキーボードはダメでした)ので、両方入っていれば便利に使い分けられると思いました。

ではいってみましょう。

Android-x86のRPMをダウンロード

Android-x86のrpmを取得します。以下のサイトよりダウンロードします。

OSが32bitなのか64bitなのかで選択します。

OS確認コマンドで32bitなのか64bitなのか確認できます。

uname -a

「x86_64」なので64bitです。

Android-x86を手動インストール

手動でインストールしたところ、いい感じに動いたので手動インストール方法を紹介します。

最初はrpmをインストールするために、最初はalien(エイリアン)を入れてインストールしてみました。
インストールは成功し起動もできたのですが・・・。

Androidが思うように動きません。しょっちゅう固まります。ちょっと使い物にならないと感じています。
日本語入力、画面回転のアプリ入れるだけでも3時間くらい掛かってしまいました。

他のアプリも入れようとするのですが、インストールのボタンを押してから2時間放置してもインストールされませんでした。お勧めしません。

それでは説明していきます。

まずrpm内のフォルダをインストールしたいフォルダに展開します。
※T90Chiに差し込むMicroSDは起動時にマウントされていないため、インストールフォルダにはできません。

次にコピーした「android-*.*-r*」ディレクトリ内に「data」ディレクトリを作成します。

コピーした「android-*.*-r*」のプロパティを開きアクセス権限を以下のように設定し、「これらの権限をフォルダー内すべてのファイルに適用する」を押します。

補足/参考(失敗したalienでインストール手順です。)

補足として載せました。やる必要はありません。

sudo apt update

alien、その他諸々をインストール

sudo apt install alien dpkg-dev debhelper build-essential

Android-x86のrpmが置いてあるディレクトリに移動し、以下のコマンドを実行します。

sudo alien -ci android-x86-8.1-r6.x86_64.rpm

EFIでファイルがないってエラーがでていますが、どうやら成功しているようです。再起動しても当たり前ですがGRUBメニューに含まれていないので再起動してもでてきません。

Grub Customizerをインストールしてみる

起動時にAndroid-x86を選択できるようにGRUBを設定してあげようと思います。コマンドでやるよりGrub Customizerを使った方が楽でしたのでこっちを使用します。

ではインストール

sudo add-apt-repository ppa:danielrichter2007/grub-customizer
sudo apt-get update
sudo apt-get install grub-customizer

インストールが完了したら「Menu」−「システム管理」−「Grub Customizer」を選択します。

新しくメニューを作成します。

名前は好きな名前でいいです。種類は「その他」を選択し、ブートシーケンスはT90CHIだど以下のようになると思います。私はインストールフォルダを「/home/nomux2/AndroidX86/android-8.1-r6」にしたのでそこは読み替えてください。

set root='(hd0,gpt2)'
linux /home/nomux2/AndroidX86/android-8.1-r6/kernel quiet root=/home/nomux2/AndroidX86/android-8.1-r6/data androidboot.selinux=permissive acpi_sleep=s3_bios,s3_mode SRC=/home/nomux2/AndroidX86/android-8.1-r6
initrd /home/nomux2/AndroidX86/android-8.1-r6/initrd.img

注意点としてUSBメモリなどが繋がっているとrootが変わったりする(USBメモリがhd0になった)ので、外部ストレージは何も刺さないでください。T90Chiに差し込むMaicroSDに関してはGRUBメニュー表示段階ではまだマウントされていないので気にする必要はありません。

追加が完了し、その他の設定が完了したら保存します。

Androidを起動してみる

GRUBのメニューで「android~」を選択します。音量キーの下側が下に移動、音量キーの上が決定でした。

無事Androidが起動しました。そこそこ上手く動きます。
たまに起動してもタッチパネルが動かないときがあります。なぜでしょう・・・。

Bluetoothも使えるようです。ただT90Chiのドックキーボードは認識はしますがKernelが対応していないため使えません。

以後の設定はここでは割愛します。

Linux Mintから起動

私は初期起動をLinux Mintにしています。

起動時に素早くAndroidを選んであげないとTime outで自動的にLinux Mintになってしまいます。
もし、Linux Mintが起動してしまってもAndroidに移れるようにしたいと思います。

方法としては次回起動時のGrub選択メニューを1回だけAndroid-x86にしてあげるようにします。

sudo grub-reboot 1
reboot 

gurb-rebootの引数「1」は起動時のメニューの上から2番目を指します。

まとめ

これでAndoridとLinux Mintのマルチブートが完了しました。

好きな時のAndroidタブレットとLinux Mintを行ったり来たりできるので便利になりました。

ここまで読んで頂きありがとうございます。